100813高千穂

天岩戸神社の御神体

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天岩戸神社西本宮の御神体でもある、天岩戸を見せてもらいました。
念のために書いておくと、天照大神の隠れた「天の岩戸」とされている場所は各地にあります。
その中の一つが、この天岩戸神社です。

天岩戸は御神体ですので、気楽に見ることは叶いません。
天岩戸神社西本宮に向かう参道で、地元ガイドの方が声をかけてくださり、天岩戸の見方を教えてくださいました。
高千穂では、このように導いてくださる声がいっぱいでした。

方法は簡単で、社務所に受付をするだけ。
タイミングによって少し待つことにもなりますが、その間に「彫(え)り物」を発見したりと、待つのもまた楽しいです。

神官さんがやってきて、天岩戸の遙拝所に向かいます。
神社によっては簡単な裃をつけたり、または正装でなければ参拝できないところもありますが、ここは普段着のままでOK。
そのまま粛々と向かうわけではなく、社務所から拝殿までの途中でも簡単な解説をしてくださり、またそれが神社の建前ではなく論理的なので、良い方に案内していただいたと思います。

巫女鈴の元となった「おがたま」の木のエピソードなどを聞いたあと、
拝殿の横の小さな入口より、遙拝所に向かいます。
入って第1コーナーを回ると、あっけないほど簡単に遙拝所です。
中に入って分かったのですが、拝殿は崖地に建っていて、奥行きはほとんど無いのです。
遙拝所は屋根付きで、ギュウギュウに詰めれば15人くらいは入れるスペース。
屋根の垂木が垂直に伸びていないのがすぐに気がつきます。
少し左斜めに伸びているのです。
これは、そのまま垂木の伸びている延長線上に天岩戸があるそうです。
岩戸川を挟んだ同じ目線の高さで、距離は200~300mの崖地の一部が割れ、かすかに岩屋らしきものが見えます。
かなり崩落が進んでいるそうですが、高さ9m、深さ18mの横穴なのだそうです。

神官さんの説明では、西本宮では「天岩戸」が御神体なのに対し、東本宮では「天照大神」が御神体で、東本宮はそもそも天照大神が神になる前に住んでいたところで、東本宮から天岩戸までは道があったのではないか?
また、天鈿女命(あまのうずめのみこと)の舞は岩戸の目の前ではなく、少し遠くでのことではないか?
「戸取」も実際には阿蘇山の噴火ではないか?と、実に論理的に解説をしてくださりました。
確かに天岩戸の前に神々が集まるスペースは狭く、高千穂には鈿女の舞った舞台となった石もあるそうで、その距離も神の目を持ってすれば埋めることはできるのかもしれません。(笑)

しかし、そうなると古事記にはこんな記述があります。(筆者要約)
天照大神が岩戸を少しあけて外の様子をうかがうと、神々が楽しそうにしている。
「何故そんなに楽しそうなのか」と尋ねると、天照大神に鏡を見せ「もっと尊い神さまがいらっしゃったので祝っているのです」と天鈿女が答えます。
その鏡に映った女神のあまりの美しさに岩戸をもう少しあけたところ、手力雄によって扉を取り除かれてしまう。

鏡のくだりはどうなるんだ?

古事記を含め、神話の世界の話は象徴に次ぐ象徴の話なので、鏡もまた湖などを象徴しているのかもしれませんが、私の知識不足で、今後の宿題ですね。
しかし、岩戸川の作り出す谷のほとんどを神域としてしまう天岩戸神社は、たいへん清浄な空間で身体が軽くなったような気がしました。

高千穂の夜神楽 まとめ2

神楽は、神官さんの挨拶と神楽の説明から始まります。
もっとネットリと神楽の説明をしてくれるのかと思ったら、かなりあっさりで拍子抜けします。

まずは最初の神楽は22番の「手力雄(たぢからお)」。
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この神楽は、手力雄が天照大神の隠れている天岩戸を探り当て、開くために思案する舞とされています。
左手に、右手には白地に赤と緑の御幣を2本持っているのが気になりました。
これを「採(と)り物」と呼ぶそうです。
この御幣に限らず、舞台の装飾なども、「白・赤・緑」にほとんど統一されています。(鈴には、おそらく五行の木火土金水を表す、黄と紫が加えられた房が付いています)
ちなみに、この御幣は「岩戸弊」と呼ばれるそうで、後から写真を見て気がついたのですが、岩戸弊の先端の形状が違います。
この部分を「冠」といい、緑の方を青弊といい、山の象徴である山冠、赤い方を赤弊といい畑の象徴である平冠。
また、腰にも御幣を差していますが、これを「腰弊」というそうです。

神楽には、大小さまざまな御幣が使われますが、そのなかでも岩戸弊はかなり大型のものです。
この舞には、鎮魂と復活という意味合いが込められているそうです。
「手力雄」の面は白色の面を被りますが、次の次の舞の「戸取」では、おなじ手力雄命なのに、赤色の面を被ります。

次の神楽は23番の「鈿女(うずめ)」
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神官の説明で、世界最古のストリップかもしれないといっていましたが、それは面白く言っただけで、天鈿女命は、踊っている内に神懸かり状態に陥り、裸同然の姿になってしまったと解釈してあげた方がかわいそうじゃないと思います。
テレビなどでも神懸かりの巫女さんなどが出てくるときもありますが、髪も乱れ衣服もはだけ、狂ったように見えるような状態になっているのが多いので、この神楽もかなり激しい舞なのかと思っていたのですが、予想に反して女性的な柔らかい舞でした。
「採り物」は、右手に赤い三段の御幣、左手には日の丸の扇を持っています。

天岩戸の前の鈿女命の舞が神楽の起源とも言われているそうです。

3番目の神楽は24番の「戸取」。
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再び、手力雄命の登場です。
前述したとおり、「戸取」での手力雄命の面(おもて)は、赤色です。
戸取の字の通り、鈿女の舞によって少し開いた天岩戸を、手力雄命がこじ開ける舞となっています。
神楽は大きく分けて2つに分かれているようで、最初は両端に白と赤・白と緑の房の付いた「杖」を使ったダイナミックな舞。
見ようによっては、剣術の型のようにも見えます。
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後半は、杖を置いて、手に印を結んでいるように思います。
この指の形にも意味があると思うのですが、今回は調べきれませんでした。
神楽は神庭(こうにわ)をフルに使った、かなり大きな舞で、最後に「岩戸」を頭の上に担ぎ上げて取り除き、2枚外すと中から天照大神の祀られた筥宮(はこみや)が出てきます。
33番を調べてみると、意外なことに天照大神が舞うことはないんですね。

ちなみに神話の中では、この2枚の岩戸は、一つは長野県の「戸隠」に、もう一つは日向・檍ヶ原(宮崎県「阿波岐原」(あわきがはら))と言われているそうです。(他説有り)

そして、最後の神楽はさかのぼって20番の「御神体」
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神楽の中では、お笑いパートのようです。
登場するのは伊弉諾尊(イザナギノミコト)伊弉冉尊(イザナミノミコト)の2神。
採り物は多く、イザナギは藁苞(わらづと)、イザナギは桶、ザル、椀、杵、杖などをもっての登場です。
面もどこかユーモラスで、動きもコミカルな動きが多いです。

基本的には、この神楽は「酒おこし舞」というもので、「新嘗祭(にいなめさい)」を祝うために2神でお酒を造り、神前に捧げる舞です。
前半は、この酒を造る舞で、座ったままなので2神の手振りや顔の動きだけの表現なのですが、自然に笑い声が出てしまいます。
「御神体」の神楽は、地域によっていろいろとアレンジが施されているようで、オーソドックスなパターンは、イザナギが酔って客席の女性のところに浮気に飛び込んでいき、イザナミが連れ戻すもののようです。
ここでの神楽は、イザナギがウワバミで、最初は交互にお酒を酌み交わしているのに、最後はイザナギが奪い取って全部飲んでしまい、酔って寝てしまいます。
そこでイザナギが浮気心を出して、舞台の最前列にやってきました。
もっと大暴れをするのかと思っていましたが、女性客を握手をする程度でした。
目を覚ましたイザナミも最前列にやってきて、ここで記念撮影タイム。
イザナギも、写真撮影を促します。
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再び2神は舞台中央に戻り、夫婦和合となるわけで、神楽も豊穣や子宝などの意味するものになるようです。

神楽33番のもっとも眠くなる時間に演じられるそうで、眠気覚ましの意味合いもあるようですが、それ以上の深い意味のある神楽のように思います。

高千穂は本当に面白いです。
機会があったら、33番全てを見てみたいものです。
あと、この土地は元気にさせてくれますね。
高千穂を訪れた後は、身体のエネルギーがみなぎるようでした。

高千穂の夜神楽 まとめ1

鹿児島から高千穂までは強行軍で、着いたのは明け方でした。
その割には目覚めも早く、しばらく道の駅が開くのを待つ余裕もあったくらいです。
基本的には旅の予習はしない主義でして、現地に着いてからSAや道の駅や中心駅などに立ち寄って情報を仕入れてからという行き当たりばったりなので、途中での情報もなく、高千穂では道の駅が開かずにちょっと困ってしまいました。
高千穂には、天安河原と真奈井の滝を見てみたいという漠然としたもので、しかも九州には「高千穂」という地名が2つあり、道の駅とかあるのでこっちなんだろうというデタラメさで来たもので、情報を仕入れないことには始まらないのです。
で、道の駅で情報を仕入れたわけですが、このときのガイドさんによって「高千穂の夜神楽」に導かれました。

高千穂の夜神楽は、高千穂神社の神楽殿で行われます。
正しい夜神楽は33番
ここらへんは宗教的にかなり入り交じっていて、「観音様は33に化身する」という仏教思想が混じっているそうです。
33番の順番も、地域によって変わる場合もあるそうですが、私の見た4番の神楽は、24番「手力雄(たぢからお)」、25番「鈿女(うずめ)」、26番「戸取(ととり)」、そして20番「御神体」となっています。

私が気になったのは舞台です。
あとから調べてみたところ簡略化されているようで、「神庭(こうにわ)」とその中の「雲(天蓋(てんがい))」「南の太鼓の座」と客席にあたる「外注連(そとじめ)」だけとなっているようです。

本式の夜神楽では、まず外に「外注連」が設置され、神々はそこを目安に降りてくるそうです。
外注連に降りた神々は、半開きの扇や日(赤い丸)や月(緑の丸)の「飾(え)り物」が吊された4本の「みどりの糸(道の注連(しめ))」を通って「内注連(うちじめ)(神庭)」にやってくるそうです。

神庭の東は神座(こうざ)となり、天照大神の筥宮(はこみや)を中心に、神面(しんめん)(おもて様)や御神酒、米・野菜などの神饌(しんせん)が供えられます。
降臨された神々は、みどりの糸を伝ってこの神座に来ていただくわけです。
神庭の南は「太鼓の座」。
西は外注連となり、神楽を見る人たちはここに座ることになります。
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神庭の大きさは二間四方。
四方を竹と榊で飾られ、注連に聖域を表す「彫(え)り物」という切り絵が飾られます。
中央には、「鳥居と陰陽を表す日と月」、その両脇には「湯襷(ゆだすき)」という子授安産豊穣を表す結びの切り絵、さらにその脇には土徳神を表す「土」が飾られるのが基調のようです。(地域によって違う)
その他には「木火金水」「十干十二支」を意味する切り絵が飾られます。
さらに、7本・5本・3本の藁が出ている注連縄(しめなわ)。
注連縄は七五三縄とも書きますが、まさにその通りです。
しかし、神事なのに他の宗教的な思想が混じっているのが日本らしいと思います。
それにしても「飾り物」「彫り物」をどちらも「えりもの」と呼ぶのは紛らわしくはないのだろうか?

舞台の仕組みについては、まだ上辺のことしか分かりませんが、これだけでも十分面白いです。

長くなったので、まずはここまで。

ジョイフル

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ステーキ丼とエビフライ定食とトマトとアスパラのサラダ。
食いっぱぐれて、ジョイフルがあって助かりました。
とりあえず、安いですね。

高千穂の夜神楽6

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コミカルな舞いだったので、お面もコミカルに感じます。 ポールなので、目の前!

高千穂の夜神楽5 御神体

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最後は「御神体」。
おまけの一番。
夜神楽33番のうち、皆が最も眠くなる辺りに演じられるそうです。
イザナギノミコトとイザナミノミコトが夫婦で仲良くお酒を作り、飲みあい、酔っぱらうストーリー。
コメディ担当ですね。
秘事が隠されているようですが、それは宿題にします。

高千穂の夜神楽4 戸取

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最後は「戸取(ととり)」。
鈿女の舞いによって少し開いた天岩戸を手力男が取り除く舞いです。
お面の色が赤いのは、力仕事をするからだそうです。
天岩戸を取り除くと、天照大御神が祀ってありました。

高千穂の夜神楽3 鈿女(うずめ)

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次は「鈿女」。
天岩戸の前で舞う、鈿女です。
ストリップの原型とも言われているそうですが、神楽なので日本書紀に書かれているようなセクシーさはありません。(笑)

高千穂の夜神楽2 手力男

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今日は、代表的な4番を見せてくれるそうです。
最初は「手力男」。
天照大御神が天岩戸に隠れてしまって暗くなってしまったために、手力男が隠れた場所を探す舞いです。

高千穂の夜神楽1

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高千穂神社の夜神楽に来ました。
天岩戸神社での説明の通り、彫物で舞台が囲まれています。
おそらく、並べ方にも意味があるのでしょう。
ヤル気満々でポールを取りました。
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